米国株式市場というのは、世界最大の経済大国であるアメリカ合衆国の株式市場のことです。
日本の株式については東京証券取引所、通称東証で行われる一方、アメリカ合衆国でも日本と同じようにニューヨーク証券取引所(NYSE)やナスダックなどで取引がされています。
そして、そんな米国株式市場で取引されている株に投資することを米国株投資といいます。
そんな米国株投資は、近年日本はもちろん世界中の投資家の間で高い人気を誇っています。
このようにわざわざ米国の株に投資を行う背景には、日本の株投資にはない魅力があるためです。
そこでここでは、今注目の米国株投資の魅力を徹底解説します。
そもそも個人消費の多いアメリカ合衆国は、移民の増加や平均年齢の低さなどの影響もあり潜在成長率が高く、今なお世界最大級のGDPを誇っています。
それゆえに、グローバルな一流企業が集まるアメリカの証券取引所は時価総額や取引金額が他国に比べて圧倒的に多く、世界経済に大きな影響力を持っています。
そして、そんな米国株式市場はこれまで右肩上がりの成長を続けてきた実績があります。
しかも、その今後もさらなる成長が期待されています。
これは、2010年に人口のピークを迎え減少に転じている日本と違いアメリカ合衆国では2100年という遠い未来まで人口数が伸び続けることが予測されているためです。
これだけだとその意味がピンと来ない人も多いかもしれませんが、人口の増加はGDP増加や経済成長を支える大きな要因となることがこれまでの歴史上証明されています。
つまり、需要に見合った労働力の確保、さらには人口増加による新たな消費が生み出されることが期待されるアメリカ合衆国の株式市場は今後の未来が明るい投資に値する対象と言えます。
また、日本株式には取引所が定めた単元株制度があり、主に100株単位での取引しか行われていません。
一方で米国株式ではすべての銘柄を1株単位で購入することが可能です。
これは、2001年10月に施工された改正商法により単元株制度が導入されたためです。
それ以前については既存の上場会社は額面の合計が5万円に相当する株式数あるいは会社の定款で定める株式数を1単位、ただし1単位あたりの純資産の合計額が5万円以上とすることが義務付けられていたため、そのような気軽な投資はできませんでした。
しかし、現在は法改正により1株からの投資が可能になったため、準備できるのが少額しかない人でもすぐに投資を始められる環境が整っているのは米国株投資における何よりの特徴であり魅力です。
その分手数料がやや割高に設定されている点には注意が必要ですが、少額で投資を始められるところは大きなメリットと言えます。
加えて、ストップ高やストップ安が一切設けられていないのも米国株市場ならではの特徴です。
日本株式では株価によって1日に変動することができる額が決まっており、その上限をストップ高、その下限をストップ安と呼びます。
しかし、米国株式市場にはこのルールが存在しません。
そのため、需給次第では思いがけない暴騰や暴落をすることがあり日本の株式市場では得られない大きな利益を得られる可能性を秘めているところも米国株投資ならではの特徴であり魅力です。
ただ、この魅力であるはずのストップ高ストップ安が設けられていない特徴は、大きな損失を被るリスクも秘めています。
投資にあたっては慎重に行う必要があります。
さらに、配当金の分配頻度が日本に比べてアメリカ合衆国の株式では多い傾向にあります。
日本株式では年1回もしくは中間決算を加えて年2回が一般的な一方で、米国株式では四半期の決算ごとに年4回配当を行ってもらえるのも魅力です。